テレビ、言ったもんがち

最近のテレビ・映画などを見ていて思い立ったことを、
書いてみた日々のエッセイでしたが、
反響がないので取りやめました。

映画評が多いです <このコーナーは、2〜4週間おきに更新していました。>

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その最終回1月某日

"ゴスペルよ、さらば!"

 いやあ、フジテレビの新春ドラマの「宝塚」は、最低だったなぁ。時代背景も考察も何もあったものじゃないし、ユースケ・サンタマリアはどうやって家に着いたのかがあかされず終いの上に、敵前逃亡は銃殺のはずなのにのうのうと生きているし。手塚治虫がいくら宝塚好きだからって、あんな扱いされたら親族は怒るぞ! 全くひどかったなぁ。

 さて、惜しまれることもなくこのコーナーも最終回を迎えることとなりました。それで、どんな素晴らしい話を後世に残そうかとも考えた(?)のですが、結局はいつもながらの思いつきトークになってしまうのです。それで狂牛病の話でもビンラディンの話でもハリーポッターの話でもなく、先月某所で見たゴスペルコンサートの話。

 実はゴスペルコンサートを見に行ったのではなく、季節柄どこの地域でも行われるであろう、各教会が合同して主催した市民クリスマス会に行ってきたのである。市内の教会合同主催のクリスマス会と言うことで、いろんな教会の案内はもちろん、色々な教会からの色々な出し物でもあるのかとも思っていたのだけれど、結局その地域で行われているゴスペルチームの賛美大会で終始してしまった。 クリスマスの聖書からのメッセージもそこそこに、そのゴスペルグループの「発表会」(または合唱会)と化してしまったのである。
 確かに今は、空前のゴスペルブームであり、キリストの「キ」の字を知らない人だってそういったゴスペルの集まりに多く集い、そこから教会に、キリストに導かれる人がいるのも知っている。行き詰まった教会の、よい伝道手段であることも知っている。確かにその会場でも、歌っていたゴスペルクワイヤー(40人ぐらいいた?)の人達も、とても楽しそうだった。だけど敢えて言いたい!

 あのゴスペルは、やるものであって、見るものではない! ましてや人様に見せるべきものではない!

 歌っている人達はとても楽しいかもしれない。でも人様に見せるのであれば、(別に金を払っているわけじゃないけど)もっとちゃんとしていて欲しい。あのままだと自分たちさえ楽しければいいと言う、駅前や路上で歌う青年達と同じではないか。しかももっと悪いことに、路上で唄っている歌はイヤなら通り過ぎればいいのだが、いすに座っている身ではそうもいかない。 それなのに、場内の雰囲気も考えずに身内だけ盛り上がって「ウォッ!」などと声を挙げたり、観客に無理矢理ついて来いと言わんばかりの態度をしたり、恥ずかしいったらありゃしない。事実出演側の数名の方は、それだけの特権意識(人とは違うと言うことを誇示する態度)を見せびらかせてもいた。

 あのミクタムや甲子園ミッションが造り上げたワーシップというのは、見ている観客全てをすくい上げ、一緒に唄う楽しさを我々に植え付けたはずである。現在のゴスペルブームの基となる米国のワーシップでは、非常に上手く聴衆(観客)を載せ、一体感を持たせた賛美礼拝を行っていたりする。それなのに観客へのワーシップリードもせず、身内だけで「WoW!」などと言って盛り上がるような悪態を見せ、見ているこちら側を1時間半も「寒く」させるようなゴスペルなら、もう要らない。伝道の手段ならいくらでもあるはずだ。

 観客の3分の1以上の数のクワイヤーって言うのも問題だよな。


その参拾9月某日

"とりとめなく"

 例の事件のことは話さないつもりだったけど、これだけは言わせて。週刊プレイボーイ10月2日号に例の事件関連で、米国の「首謀者」の割り出しがあまりにも早い事を見て、「本当に首謀者はビンラディンなのか?サダムフセインではないのか?」と言う記事を載せているので参考にしていただきたい。
 なんか田中真紀子はあのまま「生き晒し」の状態で一生終えるのだろうか?なんかみんなで持ち上げといて、そのまま梯子まで外しているもんなぁ、ありゃひでぇわ。こんな「生き地獄」状態が続くのだったら、自分からやめたりすれば、男が立つのになぁ。(あ!女か!)
 あと狂牛病。英国では1頭見つかればその牧場の牛全部処分するのに、日本の農水省の対応は遅いよなぁ。確かに牛生産農家にとっては大打撃かもしれないけど、それを喰ってなんかあった場合、どうするつもりなんだ?薬害エイズの時みたいにのらりくらりとやり過ごそうと思っているんだろうなぁ、たぶん。

 あ、なんか今回とりとめなくどうでも良い話ばかり。次回はあるのか?


その弐拾仇9月某日

"21世紀は○○の時代?"

 それで一番見たいと思っていた韓国映画の「家へ(仮題)」なんだけど、いくらローソンのチケット端末いじっても出てこんで「発売中止」になっとるもんで、どうしたもんかいな、と思って我が三好町が誇る「文化センターサンアート」へ直接行って見たところ、実は今年6月に韓国をおそった豪雨によって製作が間に合わず、出品も間に合わなかったらしい。ということはなにか、おれはまだ出来ていない映画を見たいと思っていたのか!と思って愕然としたと共に、韓国映画と言うだけでまだ出来ていない映画に対してもこれだけヒートアップしてしまうというのは、今最も懸念されている韓国の映画バブルと言うものの実体を垣間見たような気もする。

 と言うわけで、そんなこんなも有りの、愛知県唯一の国際映画祭、「あいち国際女性映画祭」を見に行った。で結局話題の「こどものじかん」と、「ディープリー」の2作品だけ見ることとなった。「こどものじかん」は今回の出し物の中で一番見たい作品だったのだけれど、思った通りの面白さだった。埼玉県は、大宮からでも30分はかかる桶川市の、さらに外れに位置する奇妙な認可保育園「いなほ保育園」に関するドキュメンタリータッチの記録映画(16ミリ)なんだけれど、まず子供達が面白い!先生などの大人達も面白い! 冒頭ニンジンや焼いたばかりのサンマをみんなで分けながら手づかみで食べる1歳児、そして冬中絶やさないたき火で自分たちだけで勝手に怪しげな料理を始める5歳児、大きいプールか小さいプールか自分で選んで飛び込む2歳児など、親や保育士などが、本当に理解し合ってやりたいことやらせるように造り上げたんだなぁと言うことがよく分かる保育園で、こんな保育園があったら遠くてもうちの子を絶対行かせるのに〜、と思ったぐらい。
 もう一つの「ディープリー」はカナダ・ドイツ製作の自主映画(Independent)作品なのだけれど、Independentっていうものはこんなものなのかなぁ。なんか安い米国製ドラマを見たような、そんな気がした。島にやって来た悲しい過去を捨てきれない女の子と、物語の中で悲しい顛末を迎える女の子とのダブらせ方がものすごく弱く、海自体が持っているであろう意味深長な位置づけも、もっと隠すなら隠す、現すなら現す方がいいのに。 それに「カナダ・ドイツ制作」と言ってもドイツの部分はほんの数秒だし(あの物語の進行だったら、ドイツである必要は全くなく、世界中どこでもよい)、売り物にしてた海の景色だって、舞台になったカナダの北部地方の海だと、ハワイやカリブのような綺麗な透明な海じゃなく、どうしても昆布にまみれた透明度のない濁った海になってしまうのだし、監督も出産とか色々あって大変だったのかもしれないけど、撮影前に脚本をもう少し練り直した方がよかったのでは?と思わずにはいられず、少しく残念でした。

 いやぁ、「台風クラブ」は衝撃でした。相米慎二監督のご冥福をお祈り申し上げます。

その弐拾発8月某日

"やっぱだめでした"

 こんな邦画の、いわゆる大衆迎合映画は絶対見に行かないのだけれども、せっっかく東映映画50周年記念だっていっているし、多分制作側の気合いの入れ方が普段と違うんだろうと思って見に行ったのに、やっぱだめだったじゃん「赤影 Red Shadow」。ありゃ忍者映画じゃない、忍者に形を借りたトレンディードラマじゃんねぇ。途中、京都太秦映画村のアトラクションの宣伝かと思うほどの仕掛け遊びがガンガンに盛り込まれ、日本映画(ドラマもそうだけど)お得意の「なんで殺さなきゃいけないんだ」なんていう、くだらない反目するト書き台詞があったり、なによりもあんな軽い恋愛は、今時のトレンディードラマだってないぞ! まったく「スペトラ」当たりから日本の映画も良い方向のベクトルで進んでいると思ったのに、ありゃ株価と同じ下方修正だぜい。藤井フミヤはピカイチだったけど、あんなに色々出来る役者であるはずの竹中直人にあんな硬直的な使い方しかできないし、女優陣はベタベタだし。こんなんだから、韓国映画に遅れとってるんだよ!もう東映は、マンガ祭りだけやってればいいじゃん!て感じ。
 あんまり「赤影」が食傷気味なもんで、思わず見るつもりがそんなに無かった「ドリブン」とビデオ屋で「007 トゥモロー・ネバー・ダイ」を借りてきてしまった。
「ドリブン」は、見ていてなんの心配も要らない、とっても米国らしい安心してみられる映画だった。大画面の大迫力もあったし。でも「クリフハンガー」でもそうだったけど、CGの多用はアニメ映画のようで、もう少し控えて欲しい気もするなぁ。それと、茂木に来る人って実際も、あんなマニアックな人ばっかりなの?
「トゥモロー・ネバー・ダイ」は中国人スパイ(女)が出てくるのね。まぁ、なんの心配のない思った通りの、ボーッとしながら見られる映画だった。BMW偏重ってのもしれほど気にならなかったし。で、吹き替え版をわざと借りてきたのだけれど、ショーン・コネリーは若山源造、ロジャー・ムーアは だったけど、ピアーズ・ブロズナンはこれからも、筋肉マンやシティーハンターでおなじみ神谷明になるのかしら(だから借りたんだけど)。

 もう一つ。CSで塚本晋也監督の「鉄男」という自主映画を見た。実験映画らしい物々しさと、人物を使ったじつに細っかい実写アニメなど、本当にやりたいことやったんだなぁと思わせる実験映画で面白かった。けど、田口トモロヲ(「プロジェクトX」でおなじみ)の体が機械に浸食されたついでに、チン○がドリルになって女の体を切り刻んじゃう、なんていうのはさぁ、そりゃあSFでもなんでもなく、ただのオヤジギャグじゃんねぇ。あそこがもうちょっと改良してくれれば、後半の意味無いバトルもそれなりに見られたのになぁ。

 さて次回は、「あいち国際女性映画祭」だぁ!(珍しく次回予告)


その番外編8月某日

"おもらいさん"

 本当は、例の「靖国問題」に関して、賛成派(推進派)のはずの文芸春秋(月刊の方ね)誌に載っていた、今の靖国問題に疑問を投げ掛ける論調と、反対派と見られていたキリスト教雑誌ハーザー誌に載っていた、「反対活動よりも伝道しろ」と言う論調に関して書くつもりだったのだけど、あまりのも腹が立ってしょうがなかったので言わせてもらうと、或るお盆の日の豊田市駅前ので、こんな事があった。

 豊田市って言うのは文字通りトヨタ自動車の街だもんで、トヨタの工場が動かないお盆や正月、ゴールデンウィークってのはまったく人通りが(車通りも)減り、さらに「くるまのまち」だもんで、みんなが公共交通機関を使うより自分の車を使うので、更に人通りが少なくなった、そんな名鉄豊田市駅前で、「三宅島救済」の為の募金をしている青年がいた。趣旨は賛同するのだけれど、昔「カンボジア難民支援募金」にまだ幼かったわたくしめが真心から募金したお金が、なんとあの統一教会に行ってしまっていたと言うのを聞いてから、街頭募金は「社会鍋」みたいに献金の行き場所が分かり切っているもの以外は敬遠していた。 だからその日、朝からその男の子が募金をしていたのは知っていたのだけれど、募金をするのをためらっていた。
 昼過ぎにもう一度その場所を通り過ぎたとき、彼はまだ募金をしていた。しかし暑さと人通りの少なさ、思いの外集まらない募金とに業を煮やし、少しくいらついていた。そして、朝から募金をアピールしていた彼の言葉がついに、「わたしはみなさんが募金してくれないことを怒ってます」とまで言い放ち、ついには手にしていた募金箱を自らの手で地面に投げ叩き付けたのでした。
 彼が本当にその「支援募金」をなんの後ろめたさもなく正当に行っているとして言うのだけれど、仮にも人様から「おもらい」をしている以上、そんな態度をとるものではない!と言いたい。
 はからずもこのわたくしめも、さるキリスト教系の、献金で成り立っている団体の会計をさせていただいているのだけれども、確かに、なんでみんな払ってくれないの?と思うことは幾たびも、いや、毎日だってある。でもだからって、「おもらい」家業で、人様が下さらないのを怒る馬鹿はいないじゃない!それを怒るのなら自分が汗水垂らして働いて、その分のお金を拠出すればよかろう。「おもらい」として人様の善意にすがっている以上、献金額が少ないからって、怒る馬鹿はいないよ。しかも前述したように、タダでさえ人通りのない豊田市駅前の、それもお盆の時期に自分からやっといて、怒るかい?
 まったく、まっとうな団体の募金なのか、本当に善意からやっているのかどうか、疑りたくなってくるような光景でした。


その弐拾漆7月某日

"ぼくらの町の"

 いやぁ、なんだかんだ言ってもやっぱ面白いわ、「自由連合」の政見放送。だってこれだけ多種多様に人材を取り揃え、「羽柴秀吉」やら「ドクター中松」までいるような、まったく訳わからん政党は無いぞ!スポーツ平和党からも猪木の名代で2人も入っているし。まったくすごいとしか言いようがない。だからといって、投票するかどうかとは別問題なんだけど。だって政策が無いじゃないの!
 と、映画評が多いですと言っておきながら最近は政治評ばかり載せてしまい、申し訳なく思っているのだけれど、やっぱり面白いよ、政治は!草野さんの「ザ・ワイド」なんて芸能ネタちょっとで、政治ネタばかりやっているもんなぁ。
 何故映画ネタがないかというと、この季節、夏休みロードショーの無難な映画しかやらないからなんだけど。死んでもディズニーのバントヒット作品「パールハーバー」なんて銭出して見たくないし(タダならいいけど)。
 で、近くのTUTAYAで「ヤンヤン夏の思い出」という、あのねのねが出てきそうなタイトルのビデオを借りて見た。かの台湾の若手大御所エド・ワードヤン監督の作品なんだけど、原題は「a one&a two」。同じ台湾の侯孝賢(ホウ・シャオシェン)監督の名作「冬冬の夏休み」のような日本語タイトルを付けたのは、制作にジャパンマネーが入ったせいだろうか。 無意味な鎌倉ロケも有ったし。同監督の「カップルズ」のような作品を作ってくれとでも言ったのだろうか。で、間違えて日本語吹き替え版を借りてきてしまったのだけど、イッセー尾形は、英語で台詞をしゃべっていたのだろうか(北京語じゃないよなぁ)。日本語タイトル見るとヤンヤン(少年)が主人公かと思うけど、どちらかというとその父親が主人公では。そして小学生の息子と高校生の娘に自分の若い頃を重ね合わせ、老いた自分と年老いた母親をモチーフにした、エドワード・ヤンにしてはパンチが足りない気もしたけど、それはやっぱり無意味な鎌倉ロケのせいかなぁ。
 それに比べると「カル」はおもしろかったなぁ。ハン・ソッキュとシム・ウナの「8月のクリスマス」コンビなんだけど、「8月の。。」や「美術館の隣の動物園」ではどちらかというとあまり綺麗所でない役だったシム・ウナChanが、この映画では冷徹で影のある美女役で、主役のハン・ソッキュを喰ってしまっている。この映画ではいろいろ謎があるようだけど、それはそれでいいんじゃない。それを言えば「8月の。。」だって、手紙の内容とか、いろいろ謎があったし。それよりもラストで、いい男ハン・ソッキュがあんな風にだたこねるこたぁないと思うけどなぁ。

 ところでスタジオジブリって、ディズニーとの業務提携って解消されたの? まぁ、無い方がいいと思うけど。


その弐拾陸7月某日

"森と。。。"

 しかしこんなこと書くと、まったくお前はそんな本しか読んでないのかと言われそうだけれど、「月刊プレイボーイ」の8月号に、かの悪名高き迷宰相、森前総理のインタビュー記事が載っているんだけれど、これを読むと、まったくマスコミというのは、いつの時代も面白おかしくすることしか考えていないのかと思うほど、森前総理は思っていたほど悪い人ではないと言うことが分かる。いやぁ、物事というのは何でも、大勢が一致して支持(あるいは非難)している事ほど、ちゃんと両面から見んとイカンねぇ。 だって、8%の支持も、80%の支持も、やっぱり異常だよ!
 ところでこないだヤマダ電機とミドリ電機に行ったんだけど(暇やなぁ〜)、最近の冷蔵庫には絶対液晶パネルが付いてるねぇ。森前首相が施政方針演説で宣っていた「IPver.4」が来ちゃったら、家の冷蔵庫の卵1個の出入りまで職場のパソコンで管理できるようになるわけで、そういったものを見据えてそんなもんが付いているんだろうけど、とりあえずいらんよな。と言いつつ、また森さんの話に戻ってしまった。

 話は変わって「阪神」の話。3月に決算を向かえると必然的に6月末までに株主総会が行われるのだけれど、かの名古屋だろうが広島だろうが地球の裏だろうが熱狂的なファンがいることで有名な「阪神タイガース」の親会社が、電車を走らせている「阪神電鉄」だというのはよく知られているが、その株主総会である株主から、何故阪神電車はオレンジなのか!、と質問されたそうである。阪神ファンの聖地甲子園球場には阪神電車で行くことになるが、その行き帰りに憎きジャイアンツカラーの電車に乗らないかんとは何事だ、それこそ「縦縞電車」にならないのか、と言われたそうである。
 そうだよなぁ、今時は「ポケモンジェット」じゃないけど、ペインティングするのは当たり前の時代だよ。だったらなおさら熱狂的な阪神ファンが、黙ってても乗りたくなるような電車を走らせるのは、増収をねらう電車会社としては当たり前のことだと思う。あの色にしたって元々(名鉄もそうだけど)、始めが路面電車だったから警戒色としてあんな目立つ色を使っているわけであり。路面電車の代表格である都電なんて、以前の警戒色の黄色からバスと同じ緑色になって10年以上も経っているわけだし、「縦縞」とまでは行かなくても、もう少し考えてもいいとは思うよ、阪神ファンじゃないけど。


その弐拾伍6月某日

"「一新」と「維新」^2"

 うちの子もそうなんだけど、「とっとこハム太郎」の人気は留まるところを知らんねぇ。こないだテレビ東京の「ワールドビジネスサテライト」でやっていたけど、「ハム太郎」関連グッズは、なんと300億円規模らしい。我が家にもよく似た、わけのわからないハムスターのぬいぐるみ(by「めしや」)があって、娘がうれしそうに抱っこしてるもんなぁ。

 さてさて本当は、こないだ名古屋の真ん中まで見に行ったのだけれど、あまり面白くなかった「ルノアール展」と、最近見たゴダール映画の関連性について語ろうと思ったんだけど、世間を騒がすあの一事に一石を投じたに違いない本を紹介したい。その一事とは、例の田中真紀子外相に大物族議員である鈴木宗男衆議院議員食らい付いた事件である。
 本当は、大橋巨泉じゃないけど、世の中でこれだけいやになるほど話題になっているので、小泉&真紀子の話題は絶対触れてやらないと思っていたんだけど、絶対そうだと思ったので言うとね、「週刊プレイボーイ」(略称WPB)と言う、誰もが絶対名前ぐらいは聞いたことがある雑誌の巻末に、いつも選挙マニアの大川興業総裁の大川君が連載しているコーナーが有って、そこにはよく大物小物有名無名の政治家のインタビューが載ることがあって、時々物議を醸したりするんだけど、 そこになんと、先程の鈴木宗男衆議院議員とのインタビュー記事が、6月27日号と7月4日号と2回に分けて掲載されているのである。
 で、そのインタビューがどう関連しているかというとね、どう考えても、大川君があのインタビューで鈴木氏を焚き付けたもんで、鈴木氏があの質問をするようになったのに違いないと思われるからである。 鈴木氏が「マスコミこそは権力」と言って、小泉内閣に対し音無し静観の構えを見せようとするのに対し、「何で橋本派は総裁選で派閥の論理を貫き通さなかったのか」とか、「悪役なら悪役に徹して欲しい」とか言っては、山崎派の山崎拓氏のようなもっと分かりやすくバンバンアピールするように焚き付け、最後には「出る杭は打たれる。しかし出すぎると打たれない」なんて名言を鈴木氏から引き出したのであった。
だから多分あのインタビューで鈴木氏は、(少数でも)アピールすれば自分を分かってくれる一般市民がまだいるということに気付き、人気者田中真紀子を使って十二分にアピールしたのでは無かろうか、と思うのである。


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Moment Musical, Op.94 No.3 (C)1994 Roland Corporation