ホーム映画今までまあまあ



見た感じ、まあまあおもしろかった

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ANIMATRIX
 2作目である「REROTED」よりも2作目らしい、「1」と「2」を結ぶエピソードが入っていたり(ザイオンが侵略さていることの警告や、ある少年の話など)、アンソロジーとしてマトリックスの世界で遊んだ作品、 マトリックスの成り立ちの話など、いくつかの短編で構成されている。すべて日本のアニメーター達の作品に寄るというのが、あの兄弟の「アニオタ度」の高さを物語っている。
マジェスティック
 「赤狩り」という米国が狂っていた時代に、ハリウッドの駆け出しの脚本家が巻き込まれる、「ニューシネマパラダイス」的作品。古き良き、そして第2次大戦で傷ついた米国を映し出し、でも米国的脳天気さでハッピーエンドで終わる作品。 子供が見てもokのセックスシーンや暴力シーンもなく、ナットキングコールの曲も流れるなど、のんびりと楽しい映画だった。
D.I.(Divine Intervention)
 「A.I.」を意識したタイトルとポスター(本編では一切何も関係がない)だったり、小出しのギャグが満載された、政治を抜きにしたどこにでもあるパレスチナ人の日常を面白おかしく描いた傑作。 途中「MATRIX(1)」をパロッたところもあるけど、全体としてはほのぼのとしたのんびりしている。パレスチナというと毎日かってのベトナムのような爆弾騒ぎなのかと思っていたけど、案外普通なので安心した、と言う見方もできた異文化体験映画でもあった。
親分はイエス様
この映画の評価方法は2つあると思う。けどその前に、1番に思ったのは、時間が長くない?あたしゃクリスチャンだから事の顛末知っているからそんなに長いとは思わなかったけど、いわゆる「求道者」の方が見たら、どうだろう。劇場内にいた子供は飽きて走り回っていたもんなぁ。
 で、映画としての評価。奥田英二は好演だったなぁ。ガッツ石松はもっと出ているかと思ったのに。邦画にしては見やすかったのは、題材の問題かな。現在いわゆるVシネマでは、Hものとヤクザものしかないらしいのだけれど(あとはアニメ)、その蓄積によるヤクザ場面も結構いい感じだったし。 ただ、BGMはもう少し気を付けて欲しかった。アメイジンググレイスは確かにいい歌だけど、あの場面であのテンポで出されると拍子抜けする。せめてもっとアップテンポな編曲とか、最近は巷でも「K−POP」が流行っているのだから、BGMはコリアンゴスペルで固めてもよかったのでは? 教会でのゴスペル礼拝も時流に乗ってはいるけど、わたくしめはちょっと。 それと牧師はみんな常時聖書もってニコニコしなかんみたいな雰囲気だし。それに最後の韓国場面は本当に必要だったのかなぁ? もしこれが今が昇り調子の韓国映画製作だったら、もう少しよかったかな?

 で、クリスチャン映画としての評価。この手の邦画のメジャー映画としては「塩狩峠」「海嶺」以来なんだけど、わたくしめとしては松竹の作った「海嶺」よりは見られたと思う。「海嶺」のように聖書の言葉もあまり出てこないし、度きつい暴力シーンもてんこ盛りで、キリスト教映画を見たいと思って来た人は、ひょっとしたら引くかもしれない。 けど、人が変わっていくきっかけというのが、目に見えて分かり易く、面白いと思う。奥山師が雑誌「ハーザー」で、これは「伝道前伝道の映画だ」と宣われていたけど、そういう位置づけなら十分納得できると思う。
 

「息子の部屋」
2001年のカンヌパルムドール獲得作品。平凡な精神分析医の家族に訪れた不慮の事故。息子を愛するが故の家族の苦悩、共に愛する者の分かち合いを描く。「普通の人々」を思いださせたりしたけど、坦々とした静かな作品。劇中、息子がよく行ったCD屋さんが父親に息子が好きそうな曲として、英語歌詞の変な曲を薦めるのだけれど、その曲が劇終のエンドロールにかかるときはもの凄く合っていて、ホロリと来るものがあった。
「鉄男」
CSで塚本晋也監督の自主映画「鉄男」を見た。実験映画らしい物々しさと、人物を使ったじつに細っかい実写アニメなど、本当にやりたいことやったんだなぁと思わせる実験映画で面白かった。けど、田口トモロヲ(「プロジェクトX」でおなじみ)の体が機械に浸食されたついでに、チン○がドリルになって女の体を切り刻んじゃう、なんていうのはさぁ、そりゃあSFでもなんでもなく、ただのオヤジギャグじゃんねぇ。あそこがもうちょっと改良してくれれば、後半の意味無いバトルもそれなりに見られたのになぁ。

「BROTHER」
わたくしめが見る北野映画は「菊次郎」に続いて2作目だもんで、何で北野武がああいう間のはずし方をしたり、変な撮り方をするのかが分かった。「菊次郎」のような淡々とした作品だと、ああいう間の取り方をするとただの調子外れなんだけど、あれだけ血なまぐさいシーンが続くとああいう間のはずし方は心地よくなるんだね。まぁ今までの「日本映画」の慣習にとらわれてない良い方の映画だと思うけど、う〜む。北野ファンの間では「やっぱりソナチネが良かった」と言う話らしい。
「ホワイトアウト」
「和製ダイハード」と言われもしたけど、第一印象としてはどちらかというと「クリフハンガー」に近いかもしれない。でも「クリフ」のようなチャチいセット撮影よりも現場ロケを優先させたという話だし、無茶で突飛な設定も、場面を白けさせる「ト書き台詞」もあまりなく、「踊る大捜査線THEMOVIE」を見ていないのでなんだけど、最近の日本映画では結構いい方だと思う。
「ボンベイ・トゥ・ナゴヤ
どうしてもみたかった、みそ味のマサラムービー(?)! 日本でのロケはオール名古屋ロケなので、主人公が東京に行ったはずなのに、名古屋駅前で踊っていたりする。それは兎も角、冒頭のTHANKSにJR東海や明治村は載っていたけど、名古屋市や名古屋交通局、県警などが載っていないところを見ると、 あの交差点のど真ん中やバスターミナルで踊っているのは、許可撮らずにゲリラで撮ったなぁ! 規制を敷いていないので、子どもが遊んでいるデパートの屋上の遊技場で突然踊りだしたり、昼間の若宮大通を何台ものバイクで疾走したり、四角四面な街名古屋を無茶苦茶にしてくれていて、大変面白かった!
松本人志がインド以外の場所でロケしたインド映画は面白い、みたいなことを言っているけど、結構それは当たりだと思う。そういう意味でとても面白い映画。
インドでのシーンで、主人公があのユーノスロードスターに乗っているところを見ると、かなりの日本びいきなのかもしれない。
カル
ハン・ソッキュとシム・ウナの「8月のクリスマス」コンビなんだけど、「8月の。。」や「美術館の隣の動物園」ではどちらかというとあまり綺麗所でない役だったシム・ウナChanが、この映画では冷徹で影のある美女役で、主役のハン・ソッキュを喰ってしまっている。この映画ではいろいろ謎があるようだけど、それはそれでいいんじゃない。それを言えば「8月の。。」だって、手紙の内容とか、いろいろ謎があったし。それよりもラストで、いい男ハン・ソッキュがあんな風にだたこねるこたぁないと思うけどなぁ。

「J.S.A.」
見る前は、いくら中立国が調査するからって「韓国系スイス人」という設定は無理あるんじゃない?と思っていてけど、ああ言う事件があって、それで「朝鮮系スイス人」って訳なんだ、なるほど。
 アジア的に(曖昧に)解決したい両国と、秘めた友情を大切にしたいが所属国の利害にゆれる男たち、その中をJUSTICEを振りかざし、西洋的に女性的に事件の解決を図る「中立国監督委員会」の女性将校。いやぁ、男のドラマだなぁ。
「シュリ」
極超低予算で撮ったと言われているが、ラストのオリンピックスタジアムのエキストラだけでもかなり予算がかかると思うけどなぁ。途中ビルが爆破される場面、破壊されるビルのセットはちゃっちいのだけれどあまり写さず、かわりにエキストラを使った混乱の場面にシーンの多くをさいたり、作り方が上手いと思った。 前回「8月のクリスマス」で、にこやかな青年写真屋さんを演じていたハン・ソッキュが、今回も持ち前のにこやかさを残しながらも、毅然と立ち回っていて格好も良かったし。それに「8月のクリスマス」もそうだったけど、よけいな解説が映画の中に入っておらず、見ている人が入り込む余地を与えているのもいいと思う。
「カップルズ」
エドワード・ヤンにしては特に良いわけでもなく、と言って特に悪いわけでもないけど、台湾の若者たちの気ままな生活を描いた作品。
「世界の涯てに」
金城武ファンに好評の作品。まだうら若い金城君が、変なモンゴル人捜し屋として登場。でも主演は女性のほうだね。捜し屋として女性の捜している男性を捜していく内に、彼女も捜し屋業を手伝い、そして彼女が追った男性が地の果てスコットランドに行くと。。。オーラスのあの幽霊場面は、なくてもよいのでは?
「芙蓉鎮」
まだ共産党の指導が色濃く残る頃の中国の、改革解放の先手を切った作品。田舎町芙蓉鎮で店屋を自主経営する夫婦が文化大革命の中、ブルジョア反体制だとして告発され、それに耐えていく話。淡々としていて、でも重みがある作品。
「恋恋風塵」
幼なじみだった2人が都会に出ていく内に、という、侯孝賢(ホウ・シャオシェン)監督の自伝的作品。
「哀戀花火」
ラストの花火合戦が圧巻だったなぁ。淡々とした恋物語だったけど、でも引っぱられた。
「夜になるまえに」
ただ単にカリブに浮かぶのどかなキューバから、革命のキューバ、そして革命後のキューバ。ひとりのホモで亡命作家の青年の一生を描いたこの作品は、それと同時に激動するキューバも描いている。当然キューバで撮影が出来ないため、メキシコやスペインでのロケとなっているが、 主役の作家レイナルド役を演じたハビエル・ハルデムは、スペインでは有名な俳優さんらしいけど、彼の好演もあって、わたくしめはホモはNO_THANK_YOUだけど、それ程毛嫌いせず見とれてしまい、いい映画だったなぁ。
「グラディエーター」
見に行くまで知らなかったんだけど、スピルバーグの手兵のDreamWorksの作品だったのね。なるほどそう見ると、お得意の米国キリスト教界すり寄り姿勢の「家族愛と友情」に溢れ、「ローマを今まで信じていたけれど、これからもローマを信じて行くわ」などといった大国亜米利加大好き表現もあったり、ありゃ確かにアメリカ人受けする映画だわ。 キリスト教会すり寄り姿勢のDreamWorksとしては、古き良き「ベンハー」の時代を思い出してもらって、教会関係者の御機嫌を得ようと言うわけみたい。手柄よりも栄光よりも先に家族愛を一番全面に出し、個人主義に走りそうな現代米国に警鐘を鳴らすと共に、腐敗しきったローマ帝国と経済が落ち目になりそうな米国とをダブらせ、ローマ帝国=大国としての米国は、世界での復権は可能、なんて思わせたり。
「奇跡の海」
英国国教会や慣習や大衆への批判、そして2人だけの新しい愛の形と言うことなんだろうか。「ダンサーインザダーク」の前作であるこの作品も、確かカンヌで賞を獲っている。でも俺としては「??」と言う感じだったんだけど、友人によるとあの突飛なラストはこの監督特有の毎度のものらしい。とすると、まじめに正面から見てはいけない訳か。humuhumu
「パルプフィクション」
アカデミー賞獲る獲らないって噂になったけど、ありゃ獲れんて。米国人がこんなに入り組んだ話ついて行ける訳無いじゃん。話自体は単純なんだけどね。
「未来世紀ブラジル」
「モンティーパイソン」でおなじみのテリーギリアムの代表作だけど、製作後の公開騒動のほうが有名かな?あたしとしちゃぁ何でも出来る役者ロバート・デ・ニーロの謎の配管工役が、きまってて格好よかったねぇ〜。
「タイムトラベラー 昨日から来た恋人」
米国のB級作品にしては、結構面白かった。あの「13デイズ」の時に、不慮の事故をソ連の原爆投下だと勘違いした家族が、浦島状態になって巻き起こすコメディーでロマンスの話。ハリウッド作品だからちゃんとハッピーエンドだし、子供にもみせられる。
「ゴースト ニューヨークの幻」
米国での人気は未だに絶大なのに、この映画と同時上映し出した頃から日本での人気が、なんか無くなってきたよね、エディー・マーフィーって。それは兎も角、日本でも米国でも誰もヒットすると思わなかったB級作品だったのよ、元々。それが口コミで広まって、同時上映の「48時間^2」を喰っちゃったもんなぁ。
 確かにねぇ、面白い。泣けるところはちゃんと泣ける。それに「努力・友情・勝利」も入っていて、盛り上げ方も素晴らしいと思うよ、なんだかんだ言っても。
「2001年宇宙の旅」
今さら解説不要だけど、アーサーの原作で土星になっているのに映画では木星になっているのは、美術スタッフがキューブリックを満足させる土星を作れなかったかららしい。今となってはパンナム航空もソ連もないが、冷戦や宇宙開発競争があのままのベクトルで行ったとすれば、2001年にはこうなったかもしれないとされる、原作を喰ってしまった予想以上の問題作。
「ランボー(1)」
おれはこれは「ベトナム戦争もの」映画としては、良い映画だと思っているよ。いや、まじで。
「フルメタルジャケット」
大の男が徒党を組んで、戦場を「ミッキーマウスマーチ」を唄って進むラストが印象的だったなぁ。俺なんか大爆笑ものだったんだけど。「ベトナム戦争物」が一通り出終わったあとにキューブリックが放った、ジャングルがでないベトナム映画。
「許されざるもの」
いい映画だと思う。主役がクリント・イーストウッド本人でなければなおさらいい映画だと思う。イーストウッド本人が主演だもんで年老いたガンマンという設定しかできない訳じゃない?
「さよなら子供達」
監督自身が戦時中に体験したこと、なのかな?主人公の少年が金髪美少年だから、それだけでも見る価値有り?の映画。でも「フランス映画」というブランドを作った中の一人の作品だけあって、さすがに年をとっても見せ所が幾つかあるなぁ。
「フェリーニのローマ」
呼んで字のごとし。70年代のローマがフェリーニによって見事に描かれている。
「ルードヴィッヒ 神々の黄昏」
何故ドイツ人がイタリア語なのかと言う話はさておいて、フェリーニが見事に描ききっている大作。
「白い町で」
夫が送ってくる8mmフィルム、それを見る妻、白い町、意味深げなくだらない手紙。う〜む、おもろかった。
「そして船は行く」
この作品以来、わたくしめはドビュッシーの「月の光」に懲りだした(しかもピアノ曲ONLY)。舞台劇のようなんだけど、工夫していて面白かった。
「ゴダールの新ドイツ零年」
紹介文には「東西冷戦下の云々」ってかかれてたけど、どこがどう見たら冷戦下なんだよ!戦時中の回想しかしてないじゃん!ゴダールが嫌いな人は見ない方がいいかも(わけわからんで)。話としちゃあとってもゴダールっぽくて、普通の作品。
「路 YOL」
公開当時は衝撃を与えた戒厳令下のトルコ映画。う〜む。