ホーム映画今までおもろい!!



これはものすごっくおもしろかった!!!

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BOWLING FOR COLOUMBINE
 今更内容を明かす必要はないと思うけど、カナダとの対比が面白かった。要するにその点に於いて米国の新しい展望が見えてくる、かもしれないし、もうだめかもしれない、というメッセージだと受け取ったんだけど。
MATRIX REROTED
 「不思議の国のアリス」と言うよりは筒井康隆というか、「イエローサブマリン」というか、そう言った世界もふんだんに織り込まれているハチャメチャ作品!もちろん「スミス100人」とか、高速道路の慣性の法則を無視した立ち回りとか、そう言うのとかを見るだけでも十二分に面白い。 前作ではスーパーマンな部分がちょっぴりしか無かったのでかなり食傷気味だったけど、前述「スミス100人」なんか、本当にどうやって撮影したのか、ワイヤーアクションとかSFXとか言う言葉は知っていても、素早いテンポのあまりの凄さに心奪われてしまった!!!
 でも話としては込み入ってきて、そうである世界がそうであるように見えてそうでなかったりなど、やっぱり全体の流れとしては筒井康隆チックだなぁ〜。
 あと、予告編を見ると、アノ人が本当はアレだったと言うことなのかなぁ。と、やはり興味をそそられる!!
トラフィック
 原作(?)の英国の番組製作会社の造った1時間半ものドラマ(前後編)を最初に見たもんで、結構面白かった。英国が米国に、パキスタンがメキシコにはなっているけど、大まかには原作と同じだったし。公開当時「ワカラン・ワカラン」と世間を騒がせたけれど、 それだけいろいろ話が込み入っている煮詰まったドラマをさらに凝縮するのは並大抵のことではないよね。
ブリジット・ジョーンズの日記
 公開時に、特に同世代の女性に多いに支持を受けた作品。「身につまされる作品」とも聞いた。とにかく、容姿も素晴らしいと言うほどでもなく、歌も(酔ったカラオケシーンがちょっとある)ドヘタだし、演説もベタベタ。仕事だって「切れる」と言うほどではない。 そんな30過ぎで何かと恋愛コンプレックスな女性ブリジットの、気ままな恋愛を描いた作品。原作は英国で新聞連載小説として高い人気を得た作品。だから劇中の痛烈な風刺も、軽く流せるし、バカバカしくて面白かったのも、主演の彼女が美しくないと言うのが一番の理由かもしれない。
「ダンサーインザダーク」
 こんな遅くで悪いのだけれど、やっと見ました。あんまりみんながいい映画って言うもんで、今まで見なかったのだけれども、やっぱりすごかった。ビヨークの、あの歌声に負けたというのが正解かな? いまわの際まで唄い抜くって場面を見て、「オールザットジャズ」を思い出したのは、わたくしめだけでしょうか。
ミュージカル部分以外の実生活の部分はハンディーで撮って、「夢」と「現実」の差を明確にしている(オズの魔法使いかな?)。ただこの監督の前作の「奇跡の海」もそうなんだけど、弱者を食い物にしているってとこもあるのかしら。 松本仁志も言ってたけど、どこまで目が見えないんだかはっきりしないところもある。
天国と地獄
 昔小学校低学年で見た時の、あの7センチの隙間の場面はとてもよく覚えていて、在来線特急に乗る度にいつも確認してしまう(ちなみに新幹線は車掌室以外は絶対どこも空かない)。 白黒フィルムに写る唯一のカラーの煙も、今見ても思わず「おぉーっ!」と声を挙げてしまう。今見ても遜色無いと言うことは、映像の造りが緻密なんだろうなぁ。オリンピック前の日本というのはこんなにゴミゴミとしてアジアっぽかったのかと、そういう関心もしてしまった。
「はなればなれに」
ゴダール本人はあまり気に入って無かった様子なんだけど、初期ゴダールの集大成!(2作目だけど)だと思う。次作の「気狂いピエロ」からが、かなり今のゴダールっぽい作品になっていくのに対し、コロンビア映画製作になっているせいなのかは知らないが、かなりアメリカナイズされた作品だと思う。動きが早いし、ゴダールお得意の反復表現がないし。 あいかわらずストーリーはあるけど、あって無いようなものなんだけどね。でもゴダールにしては当たり前すぎるストーリー展開かもしれない。所々に散りばめた傍系のストーリー(ルーブル美術館を駆け抜け、「世界最速の美術館巡り」をしたり、カフェで突然踊りだしたり。)ちゃんとゴダールぽさも有ると思うけど。
こどものじかん
「こどものじかん」は2001年の「あいち国際女性映画祭」の中で一番見たい作品だったのだけれど、思った通りの面白さだった。埼玉県は、大宮からでも30分はかかる桶川市の、さらに外れに位置する奇妙な認可保育園「いなほ保育園」に関するドキュメンタリータッチの記録映画(16ミリ)なんだけれど、まず子供達が面白い!先生などの大人達も面白い! 冒頭ニンジンや焼いたばかりのサンマをみんなで分けながら手づかみで食べる1歳児、そして冬中絶やさないたき火で自分たちだけで勝手に怪しげな料理を始める5歳児、大きいプールか小さいプールか自分で選んで飛び込む2歳児など、親や保育士などが、本当に理解し合って子供達がやりたいことをやらせるように造り上げたんだなぁ、と言うことがよく分かる保育園で、こんな保育園があったら遠くてもうちの子を絶対行かせるのに〜、と思ったぐらい。
「レニングラードカウボーイ モーセに会う」
彼らの映画のとしては2作目。残念ながら1作目の「米国に行く」は見てないんだけれど、最高だわ。モーセと共産党員とが論争を繰り広げたり、何故かモーセが水上歩行したり、神の奇跡と5カ年計画により赤子が身ごもったり。 ただ、聖書(キリスト教)の世界を知ってないと笑えない箇所もあり、訳分からずぼーっと見ていたまわりで人には悪いけど、充分楽しませてもらった。
ストーリーがあるとすれば、「異邦人の地」に着いたレニングランドカーボーイのメンバーを、突然現れたモーセと称する男が、「約束の地」ソ連邦(だって、レニングラードカーボーイだもん)に連れていく、と言う話なんだけどね。
「この森で天使はバスを降りた」
いきなり刑務所内の様子から始まるけど殺伐としたものはなく、ただの導入にすぎないことはすぐに分かる。その「ムショ上がり」の彼女が、田舎町の臭いも濃いメイン州(米国の中でも最も田舎の場所の代名詞;参考「MASH☆」)の小さな田舎町で巻き起こす小さな事件が、その田舎独特の閉鎖体質から生まれた誤解と相互不信から、最後にはとんでもない大騒ぎになってしまう。 ハリウッドのB級映画作品だけど、ほのぼのしてて、切迫してて、ほろっと来て、結構よかった。
 
「スペーストラベラーズ」
原作(?)のJOVI JOVAの舞台とともにビデオで見たのだけど、まず第一の印象はいいんだけど、「おっしぃなぁ〜」だった。強引なストックホルム症候群の持って行き方といい、QUEENで始まってラストにフォーレのレクイエムで盛り上がるなんぞ、もろにわたくしめ好みだったんだけど、 ただ「明日に向かって撃て」風のラストってのはどうなんだろうねぇ。まぁ、オチをつけるってのは難しいに違いないんだけど。
 JOVI JOVAの舞台は、アレはアレで小劇場系としては完成度が高いと思うけど、映画だと色々とクリアーしなければいけない点があってあんな風だったのかなぁ。JOVI JOVA風に銀行内だけで終始していくのもいいのではと思うけど、それだと映画としての奥行きが広がらないし、華もないかなぁ。
 せっかくの浜ちゃんがアレしか出てこないっていうのは、多忙だからだと思うけど、アレじゃあもったいないよなぁ。逆に金城君は「不夜城」よりもこの映画の2.5枚目な役とか、パイナップルの缶詰喰ってる方が絶対合ってると思う。
「恋する惑星」
金城君が走るオープニングで、またこれは「挽歌もの(香港ノワールもの)」かと一瞬思ってしまったけど、この映画の手法をタウンページのCMがまねたり、終わってみれば頭の中を「夢のカルフォルニア」がぐるぐる回る楽しい2組の恋愛ものだった。なんと言っても金城君がいやいや食べるパイナップルの缶詰が最高!
「冬冬の夏休み」
侯孝賢(ホウ・シャオシェン)監督作品の中では、子供の目線を題材にした比較的のんびりした作品。どこが良いと言われると難しいが、同監督作品では一番好きです、のんびりしていて、古き良き日本と重なる部分があるからかしら。ストーリーは夏休みに田舎に来た冬冬(5年生ぐらいの男の子)のその時の話。
「紅いコーリャン」
今と違ってまだまだ共産党色が多く残っていた頃の中国の、「第5世代」張藝謀(チャン・イーモウ)監督による中国映画。大陸的に広大に造られてたなぁ。日本軍が明らかに悪者だし。同監督としてはデビュー作らしいけど、素朴に壮大に、コーリャン畑の中での住民の生活(仕事、恋など)が描かれている。
「クーリンチェ少年殺人事件」
国共内戦で敗れた国民党が台湾に逃げている、そんな混乱の時代の台湾の、ある少年の物語。普通に暮らしていた少年が、恋愛や、色々なことに巻き込まれる。ラストがエドワード・ヤンらしい、意外な形で終わっている。
「紅夢」
古典的封建的な中国の大屋に、若くして第4夫人になった女の子の話。ラストにあんな大屋にひとりで舞っている姿が、結構印象に残った。張藝謀(チャン・イーモウ)が監督、侯孝賢(ホウ・シャオシェン)がプロデュースという、ドリームチームにより、緻密に女の子の成長を描いている。
「秋菊の物語」
現在の、中国のとんでもなく田舎(でも広い中国のどこにでもありそうな田舎)のひとりの身重の妻が、夫が村長に怪我されたことに腹を立て、夫が止めるのも聞かず、田舎からの遠い道のりを郡役場、県役所、市役所、裁判所へと、村長を訴えるために何度も何度も足を運び、更に遠い道のりを進み、そのうち出産が来て。。。 コメディータッチに描かれていて、今の中国の田舎って言うのはこんな感じなんだろうなぁと感じさせてくれた、深刻なんだけどのんびりした映画。これも張藝謀(チャン・イーモウ)が監督。
「白雪姫」
いやぁ、やっぱりすごいよ、ウォルトディズニーがいた頃のオールドディズニーは! 大衆迎合商売第一主義の今のディズニーと違い、素晴らしい映像美で構図も素晴らしい!米国がこんなすごい映画作ってる時に日本では竹槍でB29を落とそうとしてただなんて。。。 でも時代の要請だと思うけど、掃除のシーンはまぁ良いとして、なぜか延々と手洗いのシーンがあったり、魔女になった王女が誰も思ってない終わり方をしたり(鉄の靴を履かせるってのは残酷と言うことか)、ディズニーは今ではキリスト教会と離反しているのに、この映画の中ではお祈りのシーンがあったり、当時というものを色々と伺わせて面白かった。
「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」
うわさには聞いてたけど、うわぁ、これはすごい!家庭用ビデオと簡単な白黒フィルムだけのかんたんな映像、本当にいるのかどうかわからない忍び寄る影、それとどうなったか全然わからない謎なラスト。う〜む、引き込まれるねぇ。制作費をたっぷりかけた何処ぞのテレビ番組より、よっぽどドキュメンタリ−っぽいもんなぁ。
「カメレオンマン」
たとえばこのあとに公開した「フォレストガンプ」などは、デジタル技術の進歩が生み出した、きわめて安易な合成なのだけれども、この映画はそれより10年ほど前の、いわば最先端のアナログ技術の結晶と言えると思う。誰にでも憑依する主人公の性格と、マニアックなまでにウッディー・アレンが造り上げたその「アナログ技術」(たとえばヒットラーの演説中に雛壇でウッディー・アレンが手を振っている)に、感動したよ。
「セブン」
ダンテの「神曲」にある7つの大罪に見立てた殺人を行う犯人と、それを追う刑事達の心理的葛藤を描いた意欲作。結構面白かった。ラストも凄いし。ただし、冷酷な殺人犯が主役なので、残虐シーンはもちろんある。
「ワンスアポンアタイム・イン・アメリカ」
カンヌ招待上映時は「むかしむかしアメリカで」との日本題だったのに、本公開ではそのまんまのカタカナ題になってしまった。配給会社はたぶん「アンタッチャブル」とか「ゴットファーザー」とかを意識して狙ったのだろうけど、確かに残虐なマフィア映画だけど、物語としては、昔々ニューヨークでこんな事がありましたよ、という楽しい少年の成長物語の映画でもあるんだけどなぁ。
「バックトゥザフューチャー(1)」
何度見ても飽きない、マイケル・J・フォックスの代表作。別に「2」や「3」を意識してあのラストになったわけではあるまい、だってもしそうだとしてら「2」は作らないほうがよかったのに。
「ターミネター(1)」
いやぁ、だってまだ当時は東西冷戦下、ゴルビーが出てくる前だから、米ソのデタントもなく、核の危機はいつだってあった時代だからねぇ。それといつの時代にもある機械の進歩に伴う恐怖とか。そういえば古典映画「メトロポリス」を画像そのままで弁士の替わりにQUEENのフレディーなんかが唄ったのって、この位の時代だよなぁ、たしか。
「天国の門」
俺は好きだったけどな、の、マイケル・チミノが映画会社が1個潰れるぐらいの巨費を投じて製作し、本当につぶしてしまった名作。渋谷文化の100人以上入りそうな大ホールで、2〜3人の観客だけでリバイバル上映をしていたけど、70mm画面いっぱいに広がって人馬が右往左往する場面なんて、圧巻だよ!でもあのラストは米国人にはやっぱだめだろうなぁ。
「博士の異常な愛情 又は私は如何にして心配するのをやめて水爆を・愛する・ようになったか
原題「Dr.Strange Love(ストレンジラブ教授)」を「博士の異常な愛情」と訳したのは、わざとなのか間違えてのことか知らないけど、この訳し方はうまいよなぁ。
「ディアハンター」
誰もが認めるマイケル・チミノがベトナム戦争を描いた傑作。逆に言えばこの映画が成功しちまったもんで、2匹目のドジョウを狙った映画会社が「天国の門」に多大な制作費をつぎ込んだ訳でもあり。しかしあのギターのテーマ曲も心に残るよねぇ。あと、後味の悪いあのラストも、何とも切なくて心に残る。